チョロQ水力発電。

[ 0 ] 2012年2月7日

『チョロQ』を手がけたゼンマイメーカーが開発する新発電システム



(「ダイム」より)



 同社が開発した特殊なゼンマイ。ゼンマイにエネルギーを溜め込むことで、変動しやすい水力のエネルギーを均一化することが可能だ。さらに、ゼンマイはバネの威力で強く動くため、らせん水車のみのエネルギーに比べて、より多くのエネルギーが得られる。



 

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 時計やおもちゃの動きを支えるゼンマイを利用した「小水力発電」の装置を、富山県のゼンマイメーカー・東洋ゼンマイが開発した。



 装置のヒントになったのは、らせん水車。これは用水路にも設置できる小さな水車で、急流がなくても動く。かつては脱穀や籾摺(もみすり)の動力に利用されてきたものだ。今回の装置は、まずらせん水車の力を利用して同社が開発した特殊なゼンマイを巻き上げ、巻き切ったところでゼンマイを解放し、その動力で発電するというもの。発電量は、例えば落差約30cmの用水路で24時間蓄電をした場合、約30WのLEDランプを4時間ほど点灯できる程度という。



 「水力発電は水が落下する力で発電機を回すため、膨大な水量が必要です。このため、季節や天候によって水量が変動してしまう用水路での発電は難しかった。しかし、わずかな水力でもゼンマイに溜め込むことで、小水量(毎秒3L)かつ低落差(20cm)での発電を可能にしました」(同社社長・長谷川光一氏)



 ちなみに、同発電ではふたつのゼンマイを利用するため、片方が解放している時に、もう一方が巻き上げを行なうという形で、連続的に力を溜め込むことが可能だ。 ただし、実際の用水路には小枝や落ち葉、ゴミなどの障害物があるため、同社は障害物に対する除塵機構の開発なども併せて進めている。これにめどがつけば、2年後の実用化を目指すという。実現すれば、太陽光発電のように、一般家庭にも直接導入できる、新たな自然エネルギーとなりそうだ。



●ダイムの読み

 東洋ゼンマイは社員50人ほどの小さな企業だが、世界の玩具用ゼンマイで3割のシェアを握る技術力を持つ。国内でも『チョロQ』を手掛けるなどの高い実績があり、今後さらにゼンマイの能力が改良されるだろう。そうなれば、家庭の排水程度でも発電でき、自家発電として広く普及することも考えられる。



投稿者:ノボ村長 エリア:キラこと 投稿日2012.2.7

Category: キラっと輝くものやこと, 工夫したこと

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