フーテンの寅さん国会に行く

[ 0 ] 2023年3月10日

政治は政治家が行うもの?政治家だけの専売事業だから、いつもどの国も行き着く先はみな同じ。

もし政治家以外の人が政治をしたらどうなるでしょう、というお笑い講談を書いてみました。

「講釈師、見てきたような嘘をつき」

 

寅さんカムバック

時は令和晩年 睦月(むつき)の日本

ウクライナの次は台湾、尖閣だと、風雲急を告げそうな 日本の国会に

突然立ちこめた くろ煙(パパン、パン、パン、パン)

垂れ目涙目を じっとこらえていた首相

ふと面を上げれば くろ煙はすでに跡形もなく

そこに現れ出でたのは

なんということか!

あの寅さんじゃあ〜りませんか〜〜(パパン、パン、パン、パン)

寅さんハットに 茶格子柄のあの上着

首には帝釈天のお守りぶら下げて

ダボシャツ 腹巻き 足には雪駄

「よっこらしょ」と トランク降ろし

ズイ〜〜と 国会をねめまわす。

「お〜っと 労働者諸君!

元気でやってるか?

おいちゃんも 背広なんか着て偉くなったな オイ」

(いや、寅さんそりゃ〇〇〇首相ですぜ)

思わず 舎弟が注意する

「さくらはいねーのか? 

なんか目つきの険しいおばちゃんだらけじゃね〜か

しばらくこねえうちに この国はキツネとタヌキに

占領されちまったのかと思ったよ

いや 冗談だってば。。。」

 

寅さん親分になる

さて、きな臭い日本の現実を知った寅さん

「おいちゃん ちがった! 〇〇〇ちゃん

話は聞いたぜ。

尖閣やらで 中国ともめてるってんじゃね〜か。

縄張り争いのことなら おいらに任せてくれ」

「それはいけません。私は国民の支持を受けた政党の

選挙で選ばれた首相です。

簡単に、ほなどうぞって渡せるわけないでしょう」

それから始まった再総選挙

「男はつらいよ党」が大躍進

寅さんが あっというまに首相になった(パパン、パン、パン、パン)

寅さんが最初にしたのは よび名の変更

首相は「親分」国会は「寄り合い」に

閣僚たちも 実にユニークな面々

くろ煙の中から 現れ出でたのは

笠智衆和尚さんやら タコ社長やら

あれこれ 懐かしき名優たちでありました(パパン、パン、パン、パン)

 

寅さん中国へ行く

「シマ争いの 向こうの親分さんは いってえどいつだ?」

寅さん親分は 海の向こうへ渡ることにした

このところ 勢力大幅拡大の 中国赤組は

寅さんご一行を ウルトラ右翼かと錯覚し

戦闘機やら 新鋭空母やら 持てる兵器を総動員

尖閣諸島を占領す(パパン、パン、パン、パン)

「かまうな、かまうな 無駄死にしたって解決などしないぜ」

色めき立った国民も 寅さんには怒っちゃいられない

ついに臥薪嘗胆 寅さんがそういうならば我慢しようと

舎弟はとても心配

「寅親分 護衛の戦闘機やらをつけましょうか」

寅さんは 目をむき一喝!

「おめえ まだそんな子どもみてーなこと言うのか アホ!」

「何にももってね〜から 怖くね〜んだよ おれもあっちも」

 

寅さん啖呵を切る

何とか北京についた寅さんご一行

理解を超えた面々に 中国共産党もびっくり

すぐに大笑い そのまま握手と懇親会

翌日 中国の新聞は 一面ぶち抜きの大盤振る舞い

中国の民衆も 険しい顔がほころんだ

寅さんご一行の口上を みなが今か今かと待っている

さて いよいよ寅のあの啖呵(パパン、パン、パン、パン)

「おひけ〜なすって おひけ〜なすって

ワタクシ 生まれも育ちもジャパン日本 葛飾シバマタ

姓は車 名は寅次郎と発します

帝釈天で産湯を使い・・・」

さ〜 みんなたまらない

中国の政治家は満面笑みだ

寅さんの啖呵は続きます(パパン、パン、パン、パン)

「本日 私如きヤクザもんが 四千年の歴史を誇るこの国に

のこのこ アホ面下げてやって来ましたのは

隠しもしない あの尖閣という ちっぽけなシマの騒動を

このツラに免じて なんとか収めてほしいと

おねげ〜したいからでござんす」

 

寅さんの啖呵は続く

「なわばりってのは 実にやっかいなもんです

いっそあちきや 雲みて〜に 今日はこっち 明日はあっちと

毎日流れていりゃ〜 血なまぐさいことも起きないものを

みんな正義ツラこしらえて 古い本など出しあって

実はおいらのもん おめ〜がとるなら 戦争だ

どっちもこっちも ワイワイ 喧嘩祭りの興奮でさ〜」

寅さん 中国首脳部の面々を 首を少し曲げながら

ズズ〜イと 反応をみはじめました

案の定 険しい顔に変化したお偉方

いったい この暗雲は晴れるのでしょうか?

「あげくのはてにゃ お互いに

ここを守らなきゃ 本家のほうまでとられちまう

と脅かす連中の大声に だれでもはてしない疑心暗鬼に

はまってますぜ もう今は」

「ね〜 お偉方の皆さん 世の中の なんにでも白黒つけるのって

無理じゃござんせんか?

灰色だって りっぱな色じゃござんせんか。

夕焼けの色だって いったいどこで色分けできるのか

あっしは知りたいもんでござんすよ」

 

寅さんの提案

寅さんが首相になったのは 決してなりゆきじゃありません

「あっしが この馬鹿野郎寅が 首相とやらになったのは

このボンクラ頭で こんなこと考えたからなんですよ

政治家って人種はこんなことしか言えない職業なんですよ

正義だ! 前進だ! 成長だ! 戦いだ!

これが両方そうじゃ 殺し合いにしかならないじゃないですか」

「でも 風来坊のあっしなら

変なプライドなど 重くて 持ちたいなんて思わね〜

ですからね あっしが国の親分だったら

どんな侮辱を受けたって かまやしね〜

それで救われる命や家族があるならば

国に帰ってから さんざんののしられたって かまわね〜とね」

さて寅さんの提案だ(パパン、パン、パン、パン)

「あっしのおねげ〜して〜のは

わがふるさと日本が この寅次郎という古い奴を親分として ここによこした

おたくのほうでも 古い人間 周恩来さんか訒小平さんを だしてほしい

そしてもう一度「棚上げ」を 大人の知恵で復活させましょうや

お互い 国民の大切な血を流さないように

あっしたち 政治家渡世が 人として

ここは一世一代 「人情」芝居をうちましょうや

 

寅さんファミリーももの申す

経団連会長として同行したタコ社長も一言

「え〜とあの〜その〜つまりですね、

あの〜 うちみたいな零細企業は一番困るんですよ

え〜と、おたくとドンパチ始まって商売が停滞しますとね

うちみたいな下請けに結局つけが回ってくるんですよ

な〜寅さん。。。」

額の汗を 手ぬぐいでぬぐいながら

ジャンパー姿のタコ社長は大熱弁(パパン、パン、パン、パン)

帝釈天の和尚が出てきた

「あの〜 わしは仏門に使えておる身じゃきに

なんとかお互いの命を大事にしていただきたいと思いますのじゃ

喧嘩が続くと 自衛隊やらおたくの軍隊やらの若い命が

失われることになりまする

なんとか わたしら戦場に征かない者同士が話し合って

彼らの命を救うことはできますまいか。。。」

おばちゃんがもんぺ姿で出てきた

「わたしゃ このまえのいくさでもうこりごりですよ

どんなりっぱなシマか知らないけど

こどもみたいに とりあいっこで またいくさするなんて

面倒くさいことはわかりませんけど

わたしゃ また笑って団子を売っていたいんですよ

なんとかなりませんかしら 親分さんどうしで」

 

さて、本日の講談はここまで。

この後どうなったかは いつかまた書くことがあるかもしれません。

地震、津波、放射能。このうえさらに戦争やら軍国化やらと、心配です。。。

一時的に無理な力を出したって 熟年日本には逆効果。二日後の筋肉痛、なかなか回復できません。。。

(致命的な)日本沈没だけはなんとか止めたいものです。

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