「レッツくん」本になる!
「勉強中だよ!レッツくん」が本になりました!!印刷すると漫画の腕が一目瞭然、ゴリランジェロ氏の腕前に今さらながら脱帽です!(帽子被ってないので変ですけど)
この本の「あとがき」に想いをすべて書きました。
あ と が き
「勉強中だよ!レッツくん」が立派な本になりました!
この本に収められた百話の漫画は、株式会社レッツのメルマガに2014年3月から約5年にわたり毎月連載してきた作品をまとめたものです。
今年退職する私にとって「生きた証(あかし)」を残せたような気がします。
とてもとても嬉しいことです。
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私が社会に出たのは43年前です。
その後様々な職業を遍歴し、最後はレッツを創業しました。
創業から今日までの間、会社の皆さんのご尽力と社外の皆様のご支援をいただき、28年間なんとか経営を続けてこられました。
この場を借りて皆様に心から感謝申し上げます。
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仕事一途に生きてきた私ですが、還暦に近づいた頃からこんなことを思うようになりました。
「今や良い店とか良い仕事は成り立たない時代だ」
「良い仕事より大きな儲けにあこがれる人ばっかりで情けない」
「人も仕事も画一化してきてつまらない」
「仕事そのものに喜びを感じる人が実に少なくなった」
「企業はどこもセカセカして、効率化そのものが目的となってしまった」
「どこでも買える品物ばかり売ったり、どうでもいいようなものを作ったりしている会社が多い」
そして私も含め多くの人が、知らず知らずのうちに人間の顔をしたロボットになりつつあるのでは?と不安になってきました。
一人一人のかけがえのない人生、その大半の時間を過ごす「仕事」の場がこんなに貧しくていいのだろうか、「仕事」って本来どうあるべきなんだろう、と小さい胸を痛めるようになってきたのです。
そして会社人生の締めくくりに近づいた今こそ、「仕事」と「人生」の本来の関係を再発見し、つなぎ直すことをしてみたいなと思ったのでした。
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そこで一念発起、様々な仕事を遍歴する中で感じたこと、教えられたこと、学んだこと、これらを会社の後輩に伝えようと決心しました。
幸い私には優れたデザイナーでありかつユニークな漫画家でもある中嶋君(通称:ゴリランジェロ)という同級生がおりました。
彼と相談して、肩肘張らずに笑いながら読める四コマ漫画にしてみようや、ということになりました。
文章だけだったら何の変哲もない私のストーリーが、彼の力を得てユニークでおもしろい作品に変身しました。
ですから「勉強中だよ!レッツくん」は私と中嶋君の共同作品といえるものです。
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主人公のレッツくんは、少し足りないところもありながら、とっても純粋な心と向上心を持つ年齢不詳のビジネスマンです。
仙人のような風貌の先生と漫才のような掛け合いを通し、仕事と人生の豊かで深い関係のあれこれを勉強していくという設定です。
レッツくんにはけっこう厳しい妹レッチー、一見ほんわかの張り切りレッツママ、ママに頭の上がらないレッツパパが脇役として登場しますが、みんなレッツくんを温かく見守っています。
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長い仕事人生のなかで積もり積もったものが噴出したのでしょうか。ストーリーの大半は一気呵成に書き上げました。
自分が苦労したこと、上司の背中で学んだこと、本で知って感動したこと、商売上手の叔父に教えられたこと、尊敬するコンサルタントの先生に教えられたこと、トヨタ方式で教えられたこと・・・
これらが走馬燈のように頭の中を駆け巡り筆をとらせたのです。
つまり、長い仕事人生の中で私がレッツくんであり、多くの方々が先生でありました。
そのレッツくんが今度は先生となってこの本を書きました。
人が赤ん坊から親になっていくように、仕事も人生も同じようにその役回りが変わっていくのだな~、とあらためて感じました。
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レッツくんとレッチーの設定には私の孫と孫娘が大いに参考になりました。
孫守りをしながら観察していた彼らのやりとりはこの漫画に大いに生かされています。
この本をいつか読むことがあるかもしれません。
ユウキくん、なおちゃん、本当にありがとうね!
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「勉強中だよ!レッツくん」はこの本に収めた百話で完結と思っていましたが、後継者のありがたい心遣いで続編も書かせていただくこととなりました。
私のボケ防止もかねてまた頑張りたいと思っています。
ゴリランジェロ氏にもぜひ頑張ってもらわねば!よろしくお願いします。
最後にもう一度、会社の皆様、読者の皆様、人生のお師匠様、制作に関わった皆様方に心から御礼申し上げます。
2018年9月 宮城県涌谷町の自宅にて 川嶋信雄