4種類の未来社会
ウクライナ戦争をきっかけに、疑心暗鬼が一気に進みつつある世界。日本もその例外ではありません。
15年前に書き留めておいたある記事を思い出しました。
日本の未来社会を四つに分けています。さてどれがいいかな~。今やこれ以外もあるのかな~。
「この国の未来はどんなのがいい?」と聞かれると「今日の晩ご飯は何がいい?」と聞かれるのと同じで、答えに窮します。
でも「今晩のおかずは魚がいい?肉がいい?」というふうに聞かれれば、誰でも答えることができます。
この記事は、そんな問いかけをしています。これなら「あっちがいい、こっちがいい」「なぜならば・・・」と言えそうです。
残念ながら、というか申し訳ありませんがこの記事の出典が不明です。大変参考になる記事ですので筆者の方、なにとぞ引用をお許しください。
それと、これが書かれた頃は、リーマンショックも、3.11もまだ発生していない時期であったということを、よかれ悪しかれ考慮してお読みください。
4種類の未来社会
その1:
玉鋼(たまはがね)の日本 しなやかで強靭な社会
1.2℃アップ以内を実現する高度環境技術
2.地域社会の末端まで配慮された福祉
3.極めて高い資源・エネルギー効率
4.暖かい人間関係とチームワーク
5.バランスの取れた一次産業、二次産業、三次産業
6.先端高度技術による国際貢献
7.日本文化の維持
8.移民に依存しない
9.公害系負荷は解消
10.経済力を有するものの、多様な幸福感
11.地球共生型のマインドを持った人々
12.エコシステムサービスの維持
グローバルな資源・エネルギー争奪戦、食糧とバイオエネルギー争奪戦などの状況に耐えられる高度な効率を有する技術社会を実現し、かつ、その技術を国際的に流通させることによって、経済的なメリットも得る。食糧・再生可能エネルギーの自給率も確保されている。
温暖化2℃以内を実現できるような産業構造に変換しつつ、公害などのリスクも十分に削減されている。
人々は、地球との共生、地域との共生、日本的文化の維持などに喜びを見出す。移民などに依存しない雇用形態。
その2:
しなやかな国際人の日本 開かれた社会
1.国際社会への技術的貢献
2.移民を積極的に受け入れる
3.海外で活躍できる日本人による経済活力
4.国際基準を基準として生きる。
5.異文化との交流に幸せ感を持つ
6.仲良くする。宗教観など。
7.日本文化とも両立
8.英語は必須。それ以外の言語も自由に扱う。
国際的な交渉力と国際貢献を武器に、保有する高度技術の移転をバックに、金融業なども加味して生きる社会。
国内の福祉などに必要な労働力は、積極的にアジア各国から受け入れる。
経済活動に対する規制は中度。リスクについては、実質的な安全が確保されていれば良い。
その3:
完璧な鎧の日本 スイスを見習う防衛社会
1.国産のエネルギー(原子力)、国産のコメ、などによる資源・食糧自給を目指す。
2.超高効率化された高度技術
3.超高効率技術の移転による経済活力
4.高度の情報化社会
5.防衛力も自力で維持
6.整然とした社会システム
7.高い海外との交渉能力
8.外国人は外国人として取り扱う
国際的な資源・食糧などの需給がどのような状態になっても、温暖化がいかに進行しても、場合によっては、鎖国をしてでも生存が可能な社会構造を目指す。最後には、篭城戦ができるメンタリティーの国民。
経済的には、超高効率化された技術・高度の情報化技術を武器に、技術移転で稼ぐ。
防衛も核武装。エネルギーは原子力中心。
極めて論理的・合理的な社会システムを持っている。
しかし、ベクトルは決して内向きではなく国外との高度な交渉能力を有する。
外国人と日本人との区別は厳然として維持する。
その4:
自由なフットワークの日本 経済利潤を追う社会
1.金融業、貿易などを中心とした高度利潤社会。
2.格差は有って当然の社会。
3.世界中の資源の争奪戦にも参戦。
4.技術的な開発には依存しない。
5.地球温暖化が起きたとしても無頓着。
6.経済活力の阻害要因となるような社会的な規制は一切排除。
7.地域の振興は、なりゆきまかせ。弱い地域は消失するのみ。
8.弱者には自己防衛を要求。
9.極限まで小さな政府。極限まで安い税金。
10.3K仕事は、移民の仕事。
「すべての点での自由」が基調となっている社会で、自由競争、無規制、小さな政府が根本的な原則。経済的にもっとも有利な体制を確立すべく、各人が猛烈に競争する社会。
経済的な活力は、むしろ、海外拠点において維持され、その国内への仕送りで、国内経済が動く。
地球の限界に早々と直面するが、それにも一切拘泥しない。資源・エネルギーも、いくら高価であっても入手できれば問題なし、との立場。途上国援助なども眼中に無し。
現状の日本は、これに近いのかもしれない。
C先生:いずれも極論に近いもので、実際には、これらを融合したものになるのだろうが、必ずしも、両立しないものもある。
A君:各個人、特に、若い人々が2050年の日本がどのような社会になっているのが良いか、真剣に考える必要がありますね。
B君:決めるのは、各個人。決して政治家でもメディアでもないし、まして、学者集団ではない。
C先生:皆さまのご意見を伺いたい。
世界の趨勢はその3にその4をプラスしたもののように思います。
私はその1にその2をプラスしたものが好みですね~。
最良のブレンドやいかに?
ノボ村長
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