ダイエット、実は脱水だった?
放送大学はBSでだれもが無料で視聴できます。実にためになる講座がてんこ盛りです。入学とかしなくても教科書はamazonから購入できます。
最近偶然視聴した「健康長寿のためのスポートロジー」という講座で驚きのあれこれを知りました。とても興味を持ち教科書も買いました。
まだ三分の一しか読んでいませんが、「えっ、そうだったの?」という話を紹介いたします。
今は終戦直後より摂取カロリーが少ない
・・・では糖尿病や肥満・メタボリック症候群の主な原因は何であろうか?すぐに頭に浮かぶのは「飽食」「栄養の摂り過ぎ」という言葉かもしれない。わが国の20歳以上の1日当たりのエネルギー摂取量は、1975年頃の2,226kcalをピークとして減少に転じ、2009年には1,883kcalで、終戦直後の1,903kcalをも下回っている(厚生労働省データ)。
この間肥満者は増え続けている。機械文明の発展の代償としての運動不足による「エネルギー消費量の減少」が『エネルギー摂取量の減少」を上回り、“相対的なエネルギー過剰”となっているのである。
ニートを増やせば肥満は予防できる
「ニート」という言葉をよく聞くが、働かないでブラブラしている若者のことではない。あちらのニートは「NEET」。ここで取り上げるニートとは「NEAT(Non-Exercise Activity Thermogenesis)」で、直訳すれば「非運動性熱産生」のことである。
朝起きて夜寝るまでの時間を16時間として、われわれは起きている間に、立ったり座ったり、誰かと話したり、トイレに行ったり、買い物したりバスに乗ったり、実にさまざまなことをして生活している。
それは「30分間のジョギング」というように、はっきりとした運動ではないかもしれないが、エネルギー消費する活動(動作)であることは論を待たない。そうした日常生活に伴う活動動作がニート(NEAT)である。
一つ一つのニートはたいしたエネルギー消費量ではなくても、「チリも積もれば山となる」で、ニートを足していくと1日のエネルギー消費量の約4割にも上る。多い人で800kcalぐらい、少ない人で400kcalがニートで使われる計算になる。
糖質制限ダイエットは脱水である
・・・つまり高脂質食は満腹感が得にくい、脂肪に合成されやすい点から「太りやすい食事」なのに、なぜかご飯を抜くダイエットが世間にまかり通っているのは理解しにくい。
ご飯などの糖質を減らすと体重はすぐに減る。しかしこの場合、減ったのは脂肪ではなく、筋肉や肝臓に貯蔵されている糖質燃料のグリコーゲンとそれに結合している水なのである。普通、筋肉は摂取した70%近い糖質を消費する。特に肝臓のグリコーゲンは、糖質を大量に消費する脳の非常食でもある。
当然、ご飯を少量しか食べなかったり、極端な糖質制限ダイエットをすれば、脳のためにグリコーゲンが分解・消費されるが、その3~4倍にあたる水分も同時に脱水するため、見かけの体重は4倍近くも減少するのである。
1日405kcalの超低エネルギー食ダイエットを4日間続けた実験では、減った体重の3~4kgが水で脂肪はごくわずかしか消費されなかったのである。ここでグリコーゲンは脳の最も大事なエネルギー源なので、再び糖質を摂るとからだは優先的にグリコーゲンを4倍近い水分子とともに結合するので、すぐに体重は元に戻る。つまり、ご飯や糖質を抜くダイエットでは一時的に体重を減らすことはできても、脂肪を減らすことは難しいのである。
・・・最も肥満のリスクが少なかったのは47~64%のエネルギーを炭水化物で摂取した場合であった。
テレビでダイエット特集がない日はないのに、なぜこんな基本的なことを知らずにいるのでしょうかね~~私たち。。。と思わずにはいられませんでした。
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