さまざまな自給自足
最近はまっているテレビ番組があります。
それは日曜夜の「ポツンと一軒家」
山奥で自給自足している方々の、工夫にあふれたたくましき日常生活は実に感動的です。
自給自足の意味とは、「自給の生活で自己満足を得る」ことであると思えてきました。
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さて、まるで大人の絵本のような「自給自足の本」があります。
絵がすばらしくて眺めるだけでとても愉しいものです。
英国人、ジョン・シーモア著『完全版 自給自足の本』(文化出版局)という本です。
全ページ、緻密、細密、丁寧なイラストで構成されてます。
素晴らしい「大人の絵本」です。
いったいどれほどの時間を費やして描いているのか?
細密描写は、まるで英国にいる水木しげるさんの兄弟みたいです。
人の指先とか、細かいしぐさまで正確に描かれているので実際の作業にもかなり役立ちそうです。
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話はガラリと(ビジネスへ)変わります。
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ビジネスにも自給自足
「自給自足」といえば農業生活とか無人島暮らしとかを想像します。
しかし私はビジネスにも「自給自足」があると思っているんです。
そして「とても役に立つ仕事のしくみ」をつくるには、それしか方法がないとも思っているんです。
ビジネスの「自給自足」とは、「自分たちで行う仕事の改善」を意味します。
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うまくいった会社
ずいぶん前に書いたブログですが、そのよき例を載せました。
成功の理由はこうでした。
謙虚に学ぶ
業者任せで脅してやらせる、こんな会社も実際多いんです。
ところが相方さんは私たち業者を先生のように扱ってくれました。
お客さんなのに(システムの)自給自足をするために自ら率先して謙虚に学んでくれたのです。
さらにシステムの小さな改善工夫を継続していきました。・・・
(相方さんは当時経理担当役員で、システムの導入責任者でした)
ボトムアップを育てる
経理という離れ小島を作らずに、見積、発注、仕入、販売から経理までの情報の流れを一元化しました。
そうすると全社全部門のチームワークが必要となってきます。
結局みなが全体最適を考えるようになっていくわけです。
相方さんは部門間の根廻しをしながら、時間をかけて根気よく無理なく行っていったんですね。
つまり穏健なリーダーシップを発揮してボトムアップを育てたわけです。
丁寧に教える
特定の人しかできない仕事をなくそうと考え、標準化のためにパソコンシステムを導入しました。
事務系の若い女性陣を主に(仕事の中で)敬意をもって丁寧に教育し、仕事の流れを整えました。
お局さん的な体制を徹底排除したしくみのおかげで、相方さんが退職された後でも、何の問題もなくかつて部下であった(当時若い)女性数名がチームプレーで引き継いでいます。
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リンカーンの演説どおり
業者に丸投げ、コンサルタントにお任せ、部下に無理強い、よそからスカウト・・・
これらの方法では絶対にまともな「しくみの改善」はできないと私は思っています。
これからの仕事スタイルはこうではないでしょうか。(リンカーンをまねれば)
「自分たちの、自分たちによる、自分たちのためのしくみつくり」
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業者からパートナーへ
そうすると業者やコンサルタントは自分たちの支援者ということになります。
売り買いの上下関係はなくなり、パートナー関係に代わるのです
「自給自足のしくみ作りをお手伝い」
それは今までの商売における「売り買い」という関係を、「共に創る」というパートナー関係に変えるということです。
「共創」を進めていく方法は「ワークショップ」です。
「あらゆる仕事を『ワークショップ』に置き換える」
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愉しいはずに違いない
生活の自給自足は「たくましく自立した人間」をつくります。
ビジネスの自給自足は「たくましく自立した会社」をつくります。
何よりも大事なことは、
「自給自足」を実現することではなく、「自給自足」の精神を持ち続けることだと思います。
それはきっと「愉しい仕事」につながるはずです。
by nobo
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